プロの仕事人として、健全なケンカを

Life Lessons

オフィスのデスクに向かい、パソコンを立ち上げる。その瞬間に、サラリーマンとしてのプロのフィールドが幕を開ける。自分の役割を理解し、今日もしっかりやりきる。そう心に誓っていても、いざ会議室の重い扉を開けると、言葉が喉の奥でつかえてしまうことがある。

上位の人や、どこか身構えてしまう苦手な人が目の前にいると、つい発言を躊躇してしまう。波風を立てまいと、オブラートに何重にも包んだ言葉は、結局自分が何を言いたいのかさえ分からなくなっていく。そんなぼやけた発言でお茶を濁したり、いっそ終始沈黙を守ることを選んでしまったりする。

「プロの仕事人として、健全なケンカをしよう」

いつだったか目にしたその言葉が、胸の奥で静かに疼く。ケンカというと人聞きが悪いが、要するに、プロとしてお互いの意見を遠慮なくぶつけ合うということだ。相手を傷つけ合うための諍いではなく、より良い成果を導き出すための熱い議論。それこそが、プロが立つフィールドのあるべき姿なのだろう。

大好きなサッカーのピッチを思い出す。 ひとたびフィールドに立ったら、そこには上下関係なんて存在しない。誰もが対等なプレイヤーとして、お互いに声を掛け合い、チームの連携を作っていく。時には、激しく要求し合い、厳しくぶつかり合うこともある。ピッチの上でのそれは、まさにチームを勝たせるための「健全なケンカ」だ。

もし会議で一言も発しないままでいるなら、それはサッカーで言えば、ただ指示を待って突っ立っているだけの選手と同じだ。ボールが来ても動かず、声も出さない。それではチームの勝利に貢献しているとは到底言えないし、プロとしてあまりにも格好が悪い。

会社というフィールドに出社した以上、発言の一つひとつにしっかりと責任を持つ。自分の役割を理解し、チームのために今何が必要かを主張する。たとえ相手が誰であっても、プロの仕事人として「健全なケンカ」を恐れてはいけないのだ。

明日からの会議、ただの観客席に身を置くのはやめよう。お互いのプロ意識が火花を散らすような、そんな健全なケンカのパスを、まずは自分から一本、真っ直ぐに通してみたい。

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